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そうこうしているうちに、
二階で物音。
そう、子どもたちのお目覚めだ。
ふと、時計に目をやれば、
もう針が午前6時を回ったところを指している。
いつもの子どもたちの起床時間だ。
そっかあ、もうそんなに時間が過ぎたんだ。
「私はここまでくるのに、
こんなに時間を使っていたのね」
ちょっとだけ冷静に考えられる
自分がいた。
そんな自分に少しだけ安心。
さあ、ここからはいつもの朝だ。
いつものように、
母親の役割をこなさなければならない。
子どもたちを元気よく
学校へ送り出すのが母親の務めだ。
切り換えなくては・・・
いつものように振る舞わなくては・・・
決して、この空気を悟られてはいけない。
子どもたちに心配かけることがあってはならないのだ。
だけどまた、それがかえって普段通りではない
私を醸し出していたようだ。
到底、私は気づくはずもない・・・
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