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一階の廊下の奥にある自販機は、小さな列を作っていた。
今ごろ、先輩は未羽に話しかけ、周囲の目を気にすることもなく、
堂々と思いを告げているだろう。
そして、朝礼のときと同じさわやかな笑みを浮かべて、
デートの約束まで取りつけるのだろう。
私のいない間に。
未羽が、私の意見を聞かない間に。
順番が回ってきて、自販機に小銭を入れ、二回カフェオレのボタンを押す。
この役目も今日で終わりなのかもしれない。
そう思うと、しゃがんだ自分のひざに、
ブリックパックの水滴が落ちた――――
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