プロローグ

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 はるかに昔、日本は人間だけで労働力を賄っていた。  でも人口が減って、労働力がどんどん少なくなって、もうどうにもならなくて。  だから当時の人達は、持てる技術の粋を集めて、自分達の『代わり』を作った。  それが、アンドロイドのはじまり。  そして、世界が崩壊することになるきっかけ。 『迷えば、死ぬぞ』  アンドロイドは急速に広まり、登場してからたったの10年で、日本は『アンドロイド社会』とまで言われるようになった。  一家に、一台、アンドロイドがいるのは当たり前。  労働はアンドロイドが請け負い、人間はより知的な産業へ移行していった。  完璧に人間と同じ姿をし、食事もせず、睡眠も必要としない彼らを、人間はとても重宝した。
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