プロローグ

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「……っ!!」  歯を食いしばって、模擬戦用に用意された道路のアスファルトを蹴る。  目の前にあるのは、対向二車線同士が交わる交差点。  車なんて一切走らないのに、立派な信号が付いている。  ジャスト13秒でその交差点に滑り込んだ私は、手にした拳銃を構えると、向かって右と背後に一発ずつ、弾丸を放った。  その先にいたのは、人間。  でも彼らは、弾が当たっても赤い血潮を撒き散らしたりしない。
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