第2章・meet somebody by chance ~ひょっこり逢う~

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【boys' school ~男子校~】 マヒロside ≪李亜瑠杜学園(りあるとがくえん)、校門前≫ 「お、おい!あれ、七色(なないろ)の薔薇乙女(ばらおとめ)じゃねーか?」 「七色の薔薇乙女?嘘だろ?どこだよ!?」 「うわっ、ホントだ!!」 「初めて生で見た!」 「めちゃくちゃ可愛い!!」 「何でこんな所いるんだ?」 「あ、もしかして七薔薇(しちばら)が何かやらかしたんじゃないかな?」 「七色の薔薇乙女の着てる制服、姫美詩高等学校(ひめびしこうとうがっこう)のやつじゃん!!」 「じゃあ、県外から来たんだ!!」 「あいつら、この前も校長に呼び出しくらってたけど今回は相当やべー事したんだろうな」 なんかさっきから周りが五月蝿い。 私は見せ物か。 『Don’t please jolk!』(←ふざけんな!) 「うをっ!!英語喋った。なんて言ったんだ!?おい、お前!!」 「知るかよ!英和辞典持ってこい」 「でも綴りがわかんねぇんだけど!!」 「根性でなんとかしろ!」 「んなこと無理ぃぃぃ!」 おおっと、やっちまった。私ムカつくと英語出ちゃうんだよね―。 まぁ、解る人とか少ないんじゃね?だからよしとしよう。 それより、嘘・・・だよね? 私の目が悪いんだよね? それか、頭か耳がイカレちゃっただけだよね? 「斎藤(さいとう)さん・・・(泣)」 「お嬢様、目に映っている事は事実です。」 うそーん。ヤバいじゃん、それ。 事実だったらココ、《男子校》じゃん。 さっきから周りを見れば男、男、男、男!!!! 可憐な女子が一切見当たらない・・・。 「七薔薇って、男子校に居るんですね・・・」 「お嬢様、ご安心下さい。この斎藤 秀(しゅう)が命に変えても守り抜いてみせます。」 斎藤さんは手を胸に当て、そう囁いた。 さっ斎藤氏!!あんたってやつぁ、イイ男だな、ホント。 「ありがとう、斎藤さん!すっごい心強いよ!!」 「有難いお言葉。・・・さ、職員室に参りましょう。」 「うん!」
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