第2章・meet somebody by chance ~ひょっこり逢う~

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【職員室】 「失礼いたします」 「あ、陳内さんだね?」 職員室に着いて、第一に声をかけてきたのはかなり肥満のおじさん。 ううっ、どう返事したらいいんだろう・・・。 握っていた斎藤さんのスーツをさらに強くにぎる。 それに気付いた斎藤さんは、クスッと小さく笑い言葉を続ける。 「初めまして、執事の斎藤です。來城(らいじょう)校長先生様でいらっしゃいますか?」 「ははっ先生に様をつけるのかい?如何にも、私はこの学園の校長だよ」 おぉ!校長先生か! 「立ち話もなんだから校長室にでもどうかな?」 「では、お言葉に甘えて宜しいですか?」 「どうぞ」 ・・・私、一言も発せなかった。 どうしてだ!どうしてこんなに良い人そうなのに声が出ないんだ!! 私のバカァァ!! 数メートル進んだ所で校長先生は脚を止めた。 うわ、立派な扉。何で扉なんかにお金掛けるんだろ・・・。 プレートに校長室と書かれている。 校長先生が扉を開け、私、斎藤さん、校長先生の順で入る。 すっご!部屋じゅうがブランド物ばっか・・・。何千万いや、何億掛ってるんだろ・・・。 斎藤さんがイスを引いて座らせてくれる。机を挟んで向かいのイスに座る校長先生。 斎藤さんは私の後ろに立っている。 「改めて初めまして、陳内(じんない) マヒロさん。」 「えっと・・・、は、はじめましちぇ!痛ぅ!!」 噛んじゃった、恥ずい。今なら恥ずかしくて死ねる。 「ははっ!慌てなくていいよ。お父様から聞いてるよ、かなりの人見知りらしいね?」 「すっ、すみません・・・。」 「いいよ、いいよ。これから慣れていけばいい。」 なんて優しい人!!
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