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【虹薔薇ルーム】
校長室を後にし、エレベーターに乗り最上階のボタンを押す。(地下3階から、地上8階まである。)
「この学校は全寮制なんだ。だから陳内さんの部屋は虹薔薇ルームに繋がってあるよ。七薔薇の部屋も虹薔薇ルームから行けるんだ。あ、執事クンの部屋は虹薔薇ルームを出てすぐの所にあるよ。」
「ご説明、有難うございます。では、私は虹薔薇ルームには入れないので自分の部屋の下見でもしていますね。」
「ああ、そうしてくれ。」
エレベーターのスピードがじょじょに落ちていき、ポーンという音がした。
校長先生は階が書かれたボタンの横にある数字のボタンを手慣れた感じで押していく。
押し終わると、扉が開いた。
「8階は虹薔薇ルームしかないから暗証番号を押さないと入れないんだよ」
「ほう、徹底していますね」
「だろう?後で番号教えるね」
下りてすぐ二つのドアがあった。
「左が執事クンの部屋だよ」
「そうですか。では、お嬢様また後でお逢いになりましょう」
「うん、また後でね。斎藤さん」
――パタンッ
斎藤さんは、左の部屋に入っていった。
「陳内さん、今は授業中だから七薔薇はいないよ。・・・一応七薔薇の皆には君が来るとは言ってあるけど・・・入れるかな?」
校長先生は、金色のキーで鍵を開けながら話す。
「え?入れないんですか?」
「うーん・・・。まぁ、気を付けて!ヤバかったら出てきなさい」
扉を開け終わると、私にキーを押し付け背中を押す。
「わっ!」
パタンッと音を鳴らしながら扉は閉まってしまった。
「・・・雑だな、もう。」
勢いで扱けちゃったじゃないか。
しかも、地味に痛い。
頭に何か当たり、カサッと音が鳴る。
顔を上げると私は絶句した。
「・・・・・・・・・何これ。」
やっとの思いで出した言葉がこれ。
だってっ!だってだって!!見てこれ!
辺り一面ゴミだらけだった。
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