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場所は変わって、総科講義棟。
俺はいつものメンバーに、最近のあれこれを相談中。
「確かにアンタは、天然タラシだと思う」
真面目な顔でうなずくミク。
「俺、タラシてるかなぁ?こんなにモテないのに」
「うわ、無自覚だよ。無自覚天然タラシ受け!新しいわ!ごちそうさまです……」
綾子には、なんか拝まれた。
「モテないって言ってるけど、能美モテてるよ?……特に男に」
由香がニヤリと笑う。
「だね。私たちの腐った目でなくてもわかる魔性の男だよ、能美は……」
魔性とか……。
まぁ半分は計算してやってるキャラだけどさー。
納得いかない評価にうなだれた俺は、急に思い出して、ガバッと顔を上げた。
「そうそう、お前らに聞きたかったんだー」
あれを聞いておかなくちゃな!
「サークルの新入生なんだけどさ……」
「何!もうタラシこんだの?」
「タラシてないし。あのさ、そいつってめちゃくちゃ図体デカくてテニスが上手いんだよ。なのに性格が子犬みたいなんだわ。オマケに酔うと甘えたがりになるし……。こういうの、ギャップ萌えって言うんだろ?」
「……」
絶句する3人。
「酔わせてタラシこんだのね。確かにアンタの言うとおりなら、彼はギャップ萌えよ。でもそれより……」
無表情に言う綾子が怖い。
「どうやって甘えたのか、そこのところを詳しく!」
由香が叫んだ。
「詳しくっつってもなー。酔っぱらってるあいつに話しかけたら、なんかギュッてされて、頭スリつけられたぐらいだしなー」
「アンタはホントに……」
ミクがやれやれと首を振る。
「いつも萌えをありがとう!」
綾子と由香に抱きつかれた。
これってモテてはないよな?
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