第1章

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バンっ!!!! 発砲音。 近くの木の幹に砲弾がぶちこまれた。 振り返ると数名の男がこちらに銃を構えて、走ってくる。 「きゃー!!」 ジュノはゆきの前に立ちはだかり、銃を向ける。 ずっと背中に背負っていた銃。 使う時がきた。 外国語でそいつらとジュノが言い合う。 激しい怒号と殺気。 ゆきは震えるしかできない。 「ゆき!ニゲロ!!!!」 顔を動かさず、ジュノは言う。 「え。」 「はやく!!!!イケッ!!!!!」 「でも!」 「いけっ!!!!!ばかやろー!!!!!いくんだ!!!」 有無を言わせない口調。 ゆきの足はふらつきながらも、 走り出す。 でも、 いやだ。 ジュノさんを残して行くなんて、いやだよ。 死んじゃう。 死んじゃう。 ジュノさんが死んじゃう。 私じゃ何もできない。 ゆきは走りながら、涙が止まらなかった。 ジュノは向かい合う。 敵軍。 囲まれた。 でも、ゆきだけは助かってくれ。 「銃をおろせ!そうすれば命だけは助けてやる!」 「お前らに助けられるくらいなら死ぬよ!死んでも、国の誇りになる方を選ぶ!!!」 ちっ。舌打ちと共に、発砲。 ジュノは横跳びでかわす。 木々に銃弾がぶつかる。 ジュノも発砲。 2名仕留める。 あとひとり。 しかし、敵が発砲するのが早かった。 やばいっ! その時、目の前に。 ゆきが飛び込んできた。 目の前でゆきの血しぶきが飛ぶ。 ジュノに倒れこむ。 絶対に助ける。 ジュノの右手がすぐさま動いた。 ジュノは敵に発砲。 そいつは崩れ落ちた。
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