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軽いタッチの小説だった。案外サクサクと僕にも読めるのだけれど…問題は内容だ。
かいつまめば、義理の弟と恋に堕ちてゆく物語で…読み進むと当然そうした描写がちょこちょこと出てくる。
なんだか居心地が悪くて仕方が無い。
薫さんは、気に留める風でもなく読んでは僕へ原稿を回す。
妄想の塊である青少年に…このシチュエーションは駄目だろう、などと考えていると薫さんが口を開いた。
「隆くん…」
「はい…」
「珈琲飲まない?」
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