二章

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からかわれる迄もなく、多分僕は彼女に惹かれているのだろう。 描きたいと云う欲求は純粋でも、惹かれているのも誤魔化せない。 相手にされる筈もないのだけれど、こうして理由が出来てひと夏を過ごせるならば御の字なのかも知れない。 ごろりと転がって天井を見つめる。 僕は矛盾だらけだ。 何が矛盾しているのかすらわからないぐらいに… 唯一のアイデンティティである描くと云う行為 それですら、只の自慰行為にすら感じてしまっている。
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