三章

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ちらちらとバックミラー越しに美紀と目が合って、その度僕は視線を外す。 公平に気付かれないように… 雰囲気を壊さないように出来るだけ愉しそうに振る舞うけれど、早く到着してくれないかとそればかり考えていた。 「やっぱり混んでるわね。駐車場…」 大きなプールも併設されている遊園地。馬鹿みたいに巨大なコースターが目に入った。 「あれ乗りたい!」 美紀がはしゃいで話すと薫さんも公平も乗り気で返事をした。 「なんだよ、隆はテンション低いんじゃね?もしかして…絶叫系苦手?」 「そんな事もないけど…」 実際…あんなものに喜んで乗るやつの気が知れない。
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