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酔ってる人はどうしてこうも重いのだろう。
色っぽさを感じる暇もなく…抱えるみたいに部屋のドアを開けた。
「薫さん?吐くならトイレで…」
脇に抱えた薫さんが、頭をぶんぶん横に降る。
まあ、例え相手が僕でもみっともないところは見せたくないだろう。
「ちょっと休めば大丈夫だから…」
母親以来、初の女性来訪者が酔っ払いの薫さんになるとは思わなかった。
仕方なく電気をつけて、狭い部屋へ薫さんを迎える。格安のアパートに迎えるのは気が引けた。
「ごめんね…隆くん」
「良いんですけど…狭いですよ」
正直、座って貰う場所もない。ベッドを背にして薫さんを座らせた。
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