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バイトの無い日には、一日中彼女の姿が描かれたキャンバスに向かう。
薫さんは、依頼されたカヴァーの絵を描きあげたけれど暇を見つけては僕をスケッチする。
「東京に戻ったら壁に飾るわ。そうしたら寂しくないでしょ?」
「その絵も?」
「そうよ、裸の絵も枕元に飾るの」
「他の人に見られたり…」
「誰も入れないから大丈夫」
「ずるいなぁ…僕も描きたい」
薫さんが照れて笑う。
「裸の絵って事?」
「そう…駄目かな?」
僕は彼女の丸く形の良い胸に指を滑らせて言う。
漸くどうやって触れれば、彼女が反応してくれるか理解していた。
「もう…ずるいわ…そんな事しながら」
小さく漏れる声を遮るみたいに唇を重ねる。
愛おしい薫さんの全てを僕の指先で閉じ込めたかった。
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