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あれだけ楽しかった時間が、切ない時間に変わる。
離れるだけだ…電話だって、メールだってあるのだと自分に言い聞かせる。
けれども手を伸ばせば触れられる愛おしい存在が居なくなる。
その現実を隠す事など出来はしないのだ。
「隆くん…そんな顔しないの。消えて無くなるわけじゃないんだから」
「そうだよね…」
「そうよ。隆くんだって大学も始まるし…バイトだってあるわ」
「薫さんも仕事があって…普段の生活がある」
「時々、こっちへ来るわ。そうしたら泊めてくれる?」
「もちろん…いつでも」
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