八章

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「わかったわ…もう、今日だけだからね…」 朝のベッドの中、僕も薫さんもTシャツに下着だけの姿だった。 「朝食作って来る…」 了解して貰えたものの、僕の方が恥ずかしくなって一階へ向かう。 トレーに焼きたてのパンとカフェオレを二つ。こぼさない様に慎重に階段を上った。 薫さんはベッドの上でタオルケットにくるまって僕を見ていた。 床にはTシャツとショーツが落ちていた。 僕はトレーを抱えた侭でベットの脇に腰かけた。 「ありがとう…」 そんな事を言いながら、カフェオレのカップに手を伸ばす。 もう薫さんが裸でいる事には触れなかった。 僕の前で脱ぐ事が恥ずかしいのだと云う事はわかっていたからだ。
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