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「変なの…」
「そうですね…僕は変なんです。僕の知らない薫さんの世界に嫉妬したりしてる」
「電話するわよ。声は届くわ」
「じゃあ、その声に尻尾でも振りますよ。パタパタって」
「見えないのが残念だねぇ」
「会いに行きますよ。冬になったら…」
「じゃあ、お部屋は片付けておかないとね。壁に隆くんの裸が飾ってあるかもね」
「……嬉しいような恥ずかしいような」
繋いだ手が汗ばんでも、ずっとそのままで握り続けた。
一回り小さい彼女の手…
この手が離れないように、流れ星にでもお祈りしたい気分だった。
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