九章

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「でもさ…今年はきっと大丈夫だよな」 公平が薫さんをちらりと見る。薫さんは笑って答えた。 「そうね。隆くんが変わらなければね」 「ぎゃははっ!それなら大丈夫!私が保証しましょう」 「なんで公平が保証すんだよ…」 「それは、俺さまが隆の親友だからだ」 大袈裟に胸を叩き大笑いする。美紀は横で呆れていた。 「ほんと馬鹿なんだから…」 「そう?素敵よ公平くん。友達思いだし、美紀ちゃんの事大事にするわ。きっと」 薫さんの言葉に美紀も公平も照れている。 僕だって、そう思うけれど言葉には出来ないのだ。
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