☆10☆

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……酔っ払いと風呂入るなんて 冗談じゃねーよ。 しかも貴子と風呂とか絶対無理。 俺は最後の砦にしている食器棚の上に避難した。 後は寝たふり聞こえないふり、で諦めるまでやり過ごすしかないな……… 思いのほか食器棚の上は暖かく、 ウトウトしてしまったので 貴子が何かをガサガサやってんのに気付かなかった。 しばらくして、 「ケンタ~、おいで?」 と指先でチョイチョイっと呼ばれたので、条件反射で膝の上に乗ってしまった。 貴子は後手に隠していたソレの蓋を素早く開け、俺の鼻先に…… キンカンをペトって塗りやがったんだ。。。。 初めて経験する ものすごい刺激臭に固まる俺。 目も開けられず、鼻呼吸も出来ないから口はぱっくり開けたままカチーンと動けず 永遠とも思える時間の拷問だった。 「あはははーーーっっ! ケンタのその顔!めっちゃ可愛い~~」 と悪魔が笑いながら写真を撮っていた。
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