☆11☆

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「ただいま~ 姉ちゃん帰ってんの? 遅くなってごめん。 約束の時間は間に合うよな?」 と英司が予備校から帰ってきた。 アイスを食べた貴子はそのままソファで俺を抱いたまま昼寝をし、 さっき起きたばかりでちょっと機嫌が悪そうだ…… 「あーー、おかえり。 ねぇ、お腹すいちゃったから何か作ってよ。 食べたら出よう。そんなに遠くないんでしょ?」 ふぁ~ と欠伸をしながら後頭部をボリボリかいている。 「えーーーーっっっ 自分で作れよ。俺めっちゃ疲れてんのに… 料理できんだろ?」 「は? なんで実家帰って来てんのに自分で作んなきゃいけないのよ。 家ではちゃんと自炊してんだから嫌よ。 もー炒飯でもいいから何かパパッと作っちゃって。 英司も料理上手いんでしょ? ほら、さっさと作ってよ。 時間なくなるよ~??」 貴子の迫力とまくしたてる言い方で、 なるほど~な説得に聞こえちゃったけど、 ……ただの自己中ですよ。それ。
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