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「ただいま~ 姉ちゃん帰ってんの? 遅くなってごめん。
約束の時間は間に合うよな?」
と英司が予備校から帰ってきた。
アイスを食べた貴子はそのままソファで俺を抱いたまま昼寝をし、
さっき起きたばかりでちょっと機嫌が悪そうだ……
「あーー、おかえり。
ねぇ、お腹すいちゃったから何か作ってよ。
食べたら出よう。そんなに遠くないんでしょ?」
ふぁ~ と欠伸をしながら後頭部をボリボリかいている。
「えーーーーっっっ 自分で作れよ。俺めっちゃ疲れてんのに…
料理できんだろ?」
「は? なんで実家帰って来てんのに自分で作んなきゃいけないのよ。
家ではちゃんと自炊してんだから嫌よ。
もー炒飯でもいいから何かパパッと作っちゃって。
英司も料理上手いんでしょ?
ほら、さっさと作ってよ。
時間なくなるよ~??」
貴子の迫力とまくしたてる言い方で、
なるほど~な説得に聞こえちゃったけど、
……ただの自己中ですよ。それ。
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