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カチャリ、 というドアの音とともに
薄く開いた扉の間を縫うように真っ白い猫が出てきた。
ゆっくりとした足取りでこちらをじっと見ながら、
真っ直ぐなしっぽをピコピコ揺らしながら、
それは優雅に歩いてきた百合さん。
あ、いや、、妖艶な雰囲気から年上だろうと勝手に思ってしまったから、つい さん付け で呼んでしまった。
俺の前までくると、じっと目を見つめながら、これまた優雅に座った。。。
目が反らせない。
そのまま吸い込まれそうだ。
『ひ、瞳と同じゴールドの首輪がよくお似合いですね。』
ひゃー、ありきたりなセリフしか出てこねーーー!
『ウフフ。ありがとうございます。
初めまして。百合です。
ケンタさん、、よね?
今後ともよろしくお願いします』
そう言った百合さんは、俺の鼻に自らの鼻をチョンとつけて互いの匂いを確かめあった。
……俺、………昇天……………
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