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「こりゃまた写真なんかより、実物の方が美人だなぁ~~!
百合って名前がぴったりだ。」
…本当だよ父さん。こんな美人に会わせてくれてありがとな!
腐れ男なんて言ってごめんだよ!
「出会った時に百合の花がぱっと浮かんだんですよ。
それで百合と名付けました。
さぁ、戸山先生、こちらがケンタ君のお相手ですよ。」
百合さんに続いて戻ってきた井上ドクターの腕の中には生後2ヶ月位の子猫が抱かれていた。
………………………………は?
「え?父さん、ケンタのお見合い相手って百合ちゃんじゃないの?? 超美人な嫁って言ってたよね……?」
そ、そ、そうだよ!
英司、俺の心の声を代弁してくれ。
俺は百合さんとお見合いするはずだろ?!
「何言ってんだ英司。
ケンタが百合ちゃん嫁に貰ったら井上はどうするんだ。
淋しくて夜な夜な1人酒しながら嫁に出した事を泣きながら後悔する事になるだろうよ。」
「いや、私お酒は飲めませんから。」
泣くのは否定しないんだな。
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