☆9☆

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射し込む月明かりが、 ぼんやりと部屋を明るく照らしている。 しゅるしゅると帯をほどく音が シンっとした空気を震わせて 俺の鼓動まで聞こえてしまいそうだった。 「りかちゃん。 帯取ったらそのままこっち来て」 ベットに腰掛けた英司が手を伸ばし、 肌襦袢と浴衣を羽織っただけの姿で近づいたりかちゃんを 捕まえた。 そっと立ち上がった英司は りかちゃんの肩からスルリと浴衣を脱がし、優しく抱きしめた。 「これ、一緒にほどいて……? 何かこんがらがっちゃった(笑)」 ククっと笑いながら脇でとめてた紐を ちょいちょいひっぱってる。 りかちゃんは、ふふっ て笑って もぉ~って言いながら紐を解き、 肌襦袢をはらりと落とした。
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