第1章

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世の中で「動物の殺処分ゼロを目指す」活動がある。 私もほんの少しだけ活動に協力しているつもりだ。 特定の団体に所属して活動してはいない。 迷い犬、捨て犬を引き取って飼い続ける。 たったこれだけだ。 私は2014年現在、2匹のチワワを飼っている。 一匹は2003年に保健所からもらってきて、もう一匹は2010年に引越で飼えなくなった家庭からもらってきた。 捨てられた動物、収容されていた動物に新たな里親探しが見つかったその後の話を私はあまり聞いたことがない。 多分、普通のペットとして飼い主と共に幸せに暮らしているのだと思う。 「動物の殺処分ゼロを目指す」活動には、動物の殺処分の現状、現在どのような動物が新たな飼い主を待っているか、社会に発信する必要がある。 ただ、動物の殺処分の現状は残酷で、目を背けたくなったり、話題にするのも嫌がる人もいると思った。 私自身、動物の具体的な殺し方を見聞きするのは苦手だ。 心にストレスを感じて辛くなる。 情報に触れたくなくなり、自らその話題から遠ざかりたくなる。 情報発信の方法を変えて「もらわれた動物はその後どうなったか?」を社会に発信されれば、人は抵抗感なく耳を傾けてくれやすくなるのではないか、と思った。 私なりの方法で動物の殺処分ゼロに貢献できるのではないか、と思った。 「わたし、保健所にいたけど今は幸せなんだよ。」 こう思える動物を増やしたい。 これから私と家族を含めて経験したことを書きたい。 里親を待つ犬に出会う方法。 犬を引き取るために必要な手続き。 犬を引き取った後の生活。 正直に書き残したいと思う。 チワワとの思い出も書き残せば「犬と暮らす幸せ」を知ってもらい、より里親が増えるのではないか、と思える。 犬との生活に最後に残るもの。 それは家族と一緒にいるのが大好きな、口の堅い友達との思い出。 私のエッセイを通じて1匹でも幸せな動物が増えたら幸いである。
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