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「ひっ!?」
これにはたまらずユウも顔を青ざめ、ひきつらせながら一歩引く。
だが、この程度で終わるなら勇者は勇者(笑)とはならない。
「美しい…なんて可憐なんだ。良かったら僕にあなたのなま「何してんのよ!!」っ!」
ここで我らがヒーローが異常に気づく。
勇者(笑)とユウの間に体を割り込ませ、2人を引き離す。
「うわっ、何するのさ?」
突如割り込んできたエリアに訳が分からないと言った顔をする勇者(笑)
「ユウに触るな!」
対するエリアは敵意むき出しで吠える。
「そんな、どうしてそんな事を言うの?」
ここまであからさまに拒絶された勇者(笑)は流石に傷ついた素振りを見せる。
「僕はユウキ・カガミ。ここオルゴリアの勇者をやらせてもらってて怪しい者じゃ…っ!?」
勇者(笑)が自己紹介した瞬間だった。
ニーナが目にも留まらぬ速さで勇者(笑)に飛びかかったのだ。
「落ち着け。」
それを止めたのは俺。
一瞬で距離を詰めたニーナの腕は勇者(笑)の首に伸ばされており、俺はその手が勇者(笑)に触れる寸前に掴んだ。
「な、なに?いきなり!?」
この奇襲には勇者(笑)も
反応出来ておらず俺が止めてなかったらどうなっていたことか…
「フー…フー…パパの…敵!」
「えっ?」
やっぱりか…
勇者(笑)は理解出来ていないが…どちらにしろ今はまだ…
「悪いな、今は我慢してくれ。」
俺は殺意を垂れ流すニーナを抱きしめると、耳元で小さくニーナにだけ聞こえるように鈴鳴を鳴らす。
「っ!…ぁ……」
選択は眠り。
「っ!君はその子に何をしたんだ!」
「あ?」
今度は俺に勇者(笑)が絡んできた…
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