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……side
「ユウ…あの男って…」
「…わからない。でも…ううん、やっぱりわからないね。」
むふふを出た2人は薄暗い夜道を歩いている。
「声はそっくりだったわね…」
「…首輪…チョーカーかな?あれも私がクロちゃんにあげたのと似てた。」
もはや2人の頭の中にナンパ男や勇者の事はなかった。
ただ、最後に助けて(?)くれた少年の事だけが頭から離れなかった。
「…そっくりだったね。雰囲気とか…なんだか安心したもん。」
「っな!?ダメよユウ!!男なんてみんな獣…いや、獣が可愛く見える程、恐ろしい本性を持ってるんだから!ユウみたいな可愛い子が近寄ったらなにされるかわかったもんじゃないわ!!」
そんなユウに過剰な反応を見せるエリア。
ここまで言うなんて過去に何かあったのか…もしくは何かの拍子でユウが男とくっついてしまったら自分の立場がなくなると危惧しているのか…
まぁ、エリアの場合は10割方後者である。
「…?そうかな?ルイス君は「あれは男…人ですらないからカウントしちゃ駄目よ。」…??」
ルイスがその場に居ようが居まいが、エリアの中での扱いは変わらないようだ。
「とにかく、あの男が黒猫かどうか今は置いとくとしても、得体が知れないことに変わりは無いんだからあまり信用しすぎるのは「クロちゃんは良い子」…分かってたわよ…ユウの性格くらい。」
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