世界樹に行ってみた…

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「今日の授業は外で行う。一年生合同で世界樹見学だ。」   ニーナのゴタゴタから翌日の土曜日。 本来なら休みなのだが今日は特別。 覇気の無いカイのホームルームでの一言が今日の始まりだった。 「世界樹の森って、ランクS以下は立ち入り禁止だよな?」 カイが教室から出ると直ぐに教室は喧噪に包まれる。 ユウメンバーも即座に集まるも、いつもとは違い少々浮き足立っているようだ。 「そうね、あそこはランクSの立入禁止区域よ。でも、この学園では毎年、この時期に歴史を学ぶためにも、と一年生合同で課外授業として行われているのよ。」 「でもさぁ、それ初等部の頃から有名だったけど……毎年、死人が出てるよね?」 「「「「……」」」」 「…大丈夫。今日はクロちゃんが…いるから。」 【基本、自分は自分で守れよ?それが出来るだけの力がもうお前達にはあるんだからな。その他の連中は知らん。】 世界樹…世界を支える根を持ち、天を突き刺す幹を持つ。その枝葉は一切の光を遮り森全体を影で包む。 世界樹についてこの世界の人間は何もわかっていない。 世界が出来たときからそこにある。 規格外の大きさから神の計算ミスによる代物。 世界樹が枯れると世界が終わる。 などと、憶測ばかりだ。 まぁ、科学が全く成長していないため調べようがないと言うのもあるし、世界樹根元に広がる森にはランクA~SSの魔物達がうじゃうじゃと独自の生態系で生息しており、近づくこともままならないからな。 ちなみに、転生時に神から貰った情報には世界樹についての情報はただ一つだけ。 『なんか、気づいたら生えてた。』 親知らずか。 あんなでかいもん気づかない方が無理だろうに… 「んじゃ、とりあえず行こうぜクロやん!」 ちなみに、世界樹の森までここから歩いて3日。 よって、その森の入り口までは各自、近場のギルドで転移魔法陣を借りての集合とのこと。 ユウメンバーには俺が居るため、その手間を省ける訳だが…ルイスも転移くらい使えるだろうに…魔力抑制のアクセサリー、壊してやろうか? 【集団転移。】
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