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起きたら、そこは魔王様の匂いがするけど知らないベッドの上でした。
周りの気配を読むと、いつもどおりの人達。
……ここどこ?
モッフモフなベッドから降りて、またもやモッフモフな絨毯の上をあるいて、ドアの下らへんにある僕専用のドアを通る。
「クロ、起きたか?」
そこには魔王様が高級そうなソファに座っていた。
なんていうか、オーラがすごいね。うん。
ここが、どこかよくわからなかったぶん、魔王様がいたので安心だ。
僕はリンリンと首元の鈴をならしながら、ピョンと膝の上に座る。
そして、ここはどこ?の意味を表すであろう、首コテをしてみる。
「クロは可愛いな。ここは、人間界の魔王城だ。
これから、いろんな人間共が来るかもしれないから気おつけてくれ。」
おお、ここ人間界の魔王城…。
すごい
だからなのか、少し窓からくる光が明るいような気がする。
魔王様にヨシヨシされながら、膝の上に丸まる。
僕の大切な場所。へへへ!
気持ちよくて、トローンっとしてくる…。
ウトウト…ウトウト
ガッシャーーンンッッ
ふぁっ!?!?
なんか下で物音が……。
なんて思いながら、もそもぞと魔王様の服の中に入ろうとすると魔王様は僕を綺麗に服の中にしまった。
服の中は苦しくて、魔王様の襟元から顔を出して空気をたくさん吸っていると
「すごく不愉快な思いをするかもしれないが、これからこういう事が頻繁に起こるからよく見ておいてくれ。」
「はーーーい」
(にゃぁーん)
僕は、魔王様の服からずり落ちないようにへばりつきながらウトウトしていた。
魔王様の揺れが縦になったから、階段を降りている途中かな…。
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