第五章

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僕が人間になってからなんだけど。 僕、人間か分からないんだって。 外見は人間と同じところもあるけど、何故か本質が違うのような気がすると、執事さんと魔王様に言われたんだけど。 分かんないなー。 まぁ、僕自身、人間だと思ってるから! この体に刻まれてる魔王様のモノという証を撫でながら独り言。 魔王様は今、勇者掃除をしに魔王の間って言われてるところにいるらしい。 僕の力だったら、あっという間なのに。 絶対に近くには行かせてくれないのだ。 少し悲しい。 ショボンとしながらまた首を触る。 「勇者って常識知らないのかなぁー。 こんな時間にくるなんて、本当意味わかんないよー。」 そう、今は夜中。 それも、いろんなところから勇者が来すぎて、魔王様は僕と3時のおやつの中、呼ばれたのだ。 「今日は魔王様といろんな約束してたのに。 人間消しちゃおっかな。」ボソッ ッッ!! 慌てて口を塞ぐ。 最近、魔王様のことになると自分がおかしくなる。 ………うぅ。 ハァ…と、ため息を吐いた僕は窓から赤黒く見える月みたいなものを見つめる。 「猫様。魔王様はまだ戻れそうにないみたいなので、先に入浴の方を済ましておいて欲しい とのことです。」 …勇者のバカ。 「…はーい」
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