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守衛の雪さんに門を開けてもらい
普通に中に入る
なんか、案内役の人が迎えに来てくれるとか言われたような気がするんだけど・・・
周りをキョロキョロ見回すがそれらしき人影は見えない
・・・あ、あの木の上誰かいる
なんで、あんなとこにいるんだ?
まぁ、いいや、あの人に理事長室まで連れて行ってもらお
我ながらナイスアイディアだ
自画自賛をしながら、人が隠れている?木の近くまで歩いていく
「あのさ、そこの君にお願いなんだけど、理事長室まで案内してほしいんだけど・・・降りてこれる?」
警戒心をもたれないようにできるだけフレンドリーに話しかける
ん、聞こえなかったかな
はぁ、仕方ない
「じゃ、俺がそっちまで行くよ・・・よっと」
木の上のイケメン(仮)のところまで、するすると上っていく
俺が、木の上のイケメン(仮)の近くまで上って顔を覗き込むと
動きを止めて
こっちを凝視していた
めっちゃ見てる
まばたきもしないで見てる
「あ、あのさ・・・・」
さすがに、こわいので声をかける
すると、さっきまで動いていなかった木の上のイケメン(仮)の口がかすかに動いた
「・・・め、・・・・・めだ、やっと、やっと」
「ん、ん?」
「総攻めだ!いや、逆に総受け?いや、どっちでもいけるな・・・で
も、総攻めがしっくりくるな、うん」
な、なんだ、こいつは・・・
顔はカッコイイ系のイケメンなのに
言っていることが意味がわからない
「お、おい、おちつけ。木から落ちる」
そう言ったそばから木の上のイケメン(仮)はバランスを崩した
俺は、あわてて自分のほうに引き寄せる
「ふぅ・・・君大丈夫?」
後ろから抱きしめた形のままささやく
顔は見えないが耳まで真っ赤だ
意外とウブなのか
「なぁ・・・」
「あ、ああ、大丈夫。すまん、ありがとう。とり、とりあえず、下降りよう」
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