6* 打たれた布石

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美咲の浮かない表情が気になって、モニターをのぞき込もうと上体を傾けた。 「大丈夫だから!」 美咲は少し声を荒げた。そして慌てた様子でボタンを押してパソコンをスリープ状態にした。画面は暗くなり、文字は消えた。 「ねえ伊織。今日、そのお店に一緒に行かない? 伊織に見立ててもらうおうかな」 「あ、うん。でも今日は残業するから明日でもいい?」 「残業? そう……じゃあ明日」
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