22*急転、変転2

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「仮に濱田常務の悪事を暴いたとして、会社には1億8千万円の損失を与えたんだ、地味子も警察に事情聴取もされるだろうし、会社も危機管理を問われるし。いいことねーじゃんか」 「うん……そうだよね」 「椎名サンも地味子も墓場まで持ってくつもりなんだろう?」 「うん……」 泣き寝入りしかないんだろうか。 拓真は片手で器用にパジャマのボタンを外した。そしてはだけさせると畳に押し倒す。 「伊織」 「何」 「もう会社辞めろよ。今月末までに」 「え、早すぎない?」 「代わりなんていくらでもいるのが企業だろ。なあ」
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