＊第26話＊

２６＊ 拘束、投獄

拓真はケタケタと甲高い声で笑いながら部屋を出て行った。私は身体が震えた。肩も腕も手も足も、全身が震えていた。持っていたコンビニ袋がカサカサと音を立てている。

「……っ」

俯いた先には床、バケツ。歪んでいく視界。ポタリポタリと足元に水滴が落ちる。

「……しい。悔しい」

ガチャンというドアの閉まる音が聞こえて、多分拓真が出て行ったようだった。