27*拘束、投獄2

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私は言葉を失った。悔しさに震える。すると、部屋のドアが開いた。 「お待たせ伊織、椎名さん!」 ホームセンターの袋を抱えた美咲が入ってきた。走ってきたのか息を切らしている。ゴツい鋏を椎名部長に渡し、椎名部長は私の足元でしゃがんだ。私は立ち上がった。 「鋏の背が当たるが我慢しろ」 「はい。いっ……」 部長は鋏を私の足首と足枷の間に入れ、両手で思い切り握る。メリメリと音を立てて革が切れていった。
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