28* 反転攻勢

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「朝食頼むけど伊織は和食と洋食どっちにする?」 「んー。いつもはパンだからたまには和食」 「じゃあ私もそうする」 美咲はベッドから起き上がるとサイドテーブルの電話に手を掛ける。これから新しい1日が始まる。これが普通の、例えば卒業旅行の最終日の朝なら、気分も明るいだろう。 でも私も美咲も違う。戦わなければならない相手がいる。 「美咲、スマホ、借りてもいい?」 「うん。会社に電話?」 「違う。例のコミュニティサイトをチェックしたいの」
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