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「美波(ミナミ)っ! 早く早く!」
「理彩(リサ)ー、待ってよー!」
ピーという笛の音を聴きながら電車に乗り込む。
「はぁー、間に合ったね」
「理彩って、足だけは早いんだからっ」
「まあねー」
息を切らしながら美波が言ったように、あたしは足にだけは自信がある。
中学、高校と陸上をやっていたから。
長距離だったけれど、毎日走り込むから普通よりは早いかな。
でも普段はどちらかというとのんびり屋。
「ていうか、ほんとにこの電車だったの?」
「うん」
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