ふたば

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「もう帰るのね」 あすみがフタバの頭を撫でる。 「みゃー」とまた、切なげにフタバが鳴く。 「今日は、助けてくれてありがとね。 また、いつでも遊びにおいで。 そしたら、また、一緒にお風呂に入りましょ」 あすみが少し涙ぐみながらフタバに話しかける。 「みゃー」とフタバは元気良く鳴いた。 「じゃあね。 フタバ。 待ってるからね」 「みゃー」とフタバは鳴き、2本のしっぽを振り、 さよならを言っているようだった。 フタバは、あすみたちの元から去っていった。 「また来てね。フタバ」 そう言って、あすみの瞳から一筋の涙が流れた。
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