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『・・・謝ったって哲は、帰って来ないわよ』
こんな残酷な言葉にも、この頃の俺は、まだ耐えていた。
中学一年だった俺は、耐える以外の、他の方法は考え付かなかった。
そして、それから、三日後の兄貴の葬儀の真っ最中、轢き逃げの犯人は、逮捕された。
『・・犯人は、飲酒運転してたんだって・・』
母親が警察からの報告を聞いて、倒れそうになった。
俺達家族は、大切な 人を失い、その変わりに、大金を得たのだった。
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