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こんなバカな事して兄貴に一番、心配をかけているのは、この俺なんだ。
そんな事、分かっていながらも、俺は不良グループから抜け出せずにいた。
バイトなんてしている筈が無いのに、俺が平気で嘘付いてる事、とっくの前から知ってる筈なのに、両親は何も言わなかった。
自分達も、悪い事をしているから、言うに言えなかったのだろう。
でも俺に、まだ愛情が残っているならもっと叱って欲しかった。
殴って欲しかった。
キキッー。
俺は、バイクを静かな山沿いにある、小さな墓地に止めた。
ここは兄貴が眠る墓地だった。
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