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俺と兄貴の初めての作品が、あと少し、本当にあと少しで完成するところだったのに・・
兄貴は、ここに眠ってしまった。
俺は、線香に火を点けてから墓石の前に座り込んだ。
『兄さん、今月も、いつもの漫画買って来たから一緒に読もうな・・』
漫画のページをめくると、兄貴がバカにしていたへたくそだった漫画家の作品が巻頭カラーに載っていた。
俺は思わず吹き出してしまった。
『兄さん、この漫画家、いつの間にか巻頭カラーになってるよ、大して面白く無いのにな・・俺と兄さんの書いた漫画の方が、イケてるのにな・・・』
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