恩返し ・2

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『よしよし、カズただいま。もう少ししたら散歩に行こうなぁ』 カズは尻尾を降って、和樹にまとわり付いている。 ところが、カズは今度は突然方向を変えて俺に向かって来たのだ。 キューン・・ そして甘えるような声で俺の前に座ったのだった。 『何だよ、カズ。こんな奴に甘えるなんてどうかしてるぞ』 和樹は不機嫌そうに言った。 『やっぱり賢い犬だよな、俺の事覚えてるんだな』 そう俺が言うと、和樹は少し顔色が変わった。
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