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「すーずかっ!」
4時限目が終わり、騒がしくなりつつある教室。
後ろから呼ぶ声がしたかと思うと、次には衝撃をくらう。
「ちょっと、真紀ってば! 力加減考えてよね」
頭をさすりながら振り向くと、彼女は満面の笑みでピースサインをしている。
「いぇーい!」
「何がいぇーいよ」
頬をふくらませ、不機嫌な顔をしてみせるが、全く意味をなさなかった。
相変わらずのテンションの高さ。止まることをしらない。
真紀は近くの空いたいすを取り、わたしの机のほうに持ってきて、向かい合わせで座る。
「今日は、彼と一緒じゃないの?」
「・・・ハルのこと?」
「そうそう。ハルさんのこと」
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