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そう言いながら、机の上に弁当と、いつの間に買ってきたのか購買のパンやちょっとした惣菜を広げる。 「今日はクラスの友達と食べるって」 「なるほどー。じゃ、今日はあたしと食べよ」 既に真紀は昼食を取る準備が万端で、わたしに拒否権はないみたいだった。 断る気はないけれど。 「はいはい」 横にかけてあるカバンから、弁当を取り出す。 「わぁ、涼香の手作り弁当じゃーん!」 キラキラとした目から、何かおかずを取ってやろうという、真紀の考えがうかがえる。 「自分のぶんあるでしょ?」 ちくしょーバレたか、と悔しそうに言うも顔は笑っていて楽しそう。 わたしもつられて笑う。
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