2人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
「ちょ、な、なによ?!」
「スズって、面白くて、可愛いなって思って」
「は?! 答えになってないしっ!」
椅子を飛ばす勢いで立ち上がり、いつまでも笑うハルの頭上から、声を荒げて言う。
「まぁまぁ、落ち着いて」
笑いがだいぶおさまったようだ。
ハルが私を見上げて、太陽のような暖かい笑みを向ける。
私はこの顔に勝てない。なんでも許してしまう気持ちにさせる。
ハルはそれをわかっていて、ここぞというときに使ってくるのか、それとも全くわかっていないのか・・・・・・・
はぁ、とため息をついて大人しく椅子に座る。
「ね、一緒に弾こう」
ハルが私の手をとり、鍵盤に優しく置いた。
最初のコメントを投稿しよう!