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「じゃあ、また明日ね」
思う存分ピアノで楽しんだ後、沈む夕日を背に帰宅した。
家に着く頃には、もう辺りは暗くなっていた。
「またね」
わたし達は手を振って別れる。
といっても、実はハルの家は、わたしの家から2軒挟んで隣にあるのだ。
だからか、こうして離れても、なんだか近くにいる気がする。
「ただいまー」
誰もいないのは分かっているけど、一応口に出しておく。
リビングへ行くと、テーブルの上に置き手紙とお金が置いてあった。
これはいつものことで、仕事で忙しい母が夕飯を買う分のお金を置いていくのだ。
しょうがないとは分かっているけど、でも本当は寂しい。
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