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「じゃあ、私もう帰るね。あんまり喧嘩しちゃダメだよ」 「あ、小麦」 玄関の扉に手をかけたとき、コタの腕が私の体をすっぽり包んだ。 何故かコタは私を抱きしめるのが好きらしい。 「今日も美味いメシ、サンキューな」 ドキドキしてるの聞こえてない? 顔赤いの、バレてない? 「い、いちいち抱きつかないでよ!暑苦しい!!」 「ちぇー。かわいくねぇな!」 「うるさぁい!!!」 そう言い残し、少しでも顔が赤いのがバレないように そそくさと家を出た。 こんなにも私はドキドキするのに あなたは私に抱きついて、何も感じないの?
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