7人が本棚に入れています
本棚に追加
明か沙汰会は世界の言霊の多様な文化史を綴る会でもあるのだ。
それ故に『家路』や『旅路』がある。
加えての『明か沙汰族の春』がある。
洋一のある日の反省をその秘め事から見てみよう。
東北大震災から3年を経た3月に、友人と与謝蕪村を批判して語る洋一。
「与謝蕪村の春の海ののたりでは、災害時が語れてないないでしょう?
それなのにそのまま教科書に載せてて気づかないなんて、君無神経だよ、頭おかしいんじゃないの?
蕪村が偉人とされているからって言いなりに信じていても無駄なのさ。」
御気付きいただけたであろうか。
批判はともあれ友人の頭をおかしいとまで、言う必要は無かった。
友人は別に怒りはしなかったが、洋一は自分で気付きすぐ謝罪をした。
その日1日猛省して『頭がおかしい』と言い放った悪意を秘め事とし、アースクロスの語彙を深くする事に終始した。
『明か沙汰族の春』も、個々に至れる境涯である。
洋一の場合は秘め事の解決がついた時がそれである。
事実、大変晴れやかになる。
洋一は明か沙汰族の春を目指して日々そんな風に、アースクロスで鍛錬をするのであった。
最初のコメントを投稿しよう!