新緑の香りと澄み渡る青空

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―――――――――――――――――――――― ―――――――――――――― 「じゃじゃーん!見ろよこのピアス!昨日見つけたんだけど綺麗だろ?ロードナイトっていう天然石なんだってさ。春乃のイメージにぴったりだと思って」 彼がキラキラと輝く金色の髪を風に靡かせながら言う。 太陽に照らされた姿は、彼の魅力をより一層深めていた。 「…これ、俺にくれるの?」 「春乃のために選んだんだから、つけてくれなきゃ困る。…因みにこれ、俺とお揃いな」 ちらりと彼の右耳に目をやると、俺に差し出された小さな箱に入った一粒のピンク色のピアスと同じものがつけられているのが分かる。 それは桜の花びらのような、淡いピンク色だった。 「お揃い…?」 「そ。だから早くこれが出来るようにピアス穴開けてよ、絶対似合うからさ」 彼が言うことはいつも絶対で、間違えがなかった。 だから俺は、彼に着いて行きさえすればよかったのだ。 …まさしく、俺を照らして導くかけがえのない光だった。消えることない、道標だった。 「じゃあ、秋が開けてよ。そしたら俺、つけるから」
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