七分の一日目

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沈黙の末に兄がゆっくりと口を開いた。 「レボ。その気持ちは痛いほどわかるよ。 兄ちゃんだってできることなら もう一回会いたい。」 レボは真剣な眼差しで兄を見つめる。 「だけどな、前にも言った通り父さんと母さんは病気で死んでしまったんだ。 だから、もう会えないんだよ。」 兄の目にうっすらと涙が浮かぶ。 そして力強い声で 「だから兄ちゃんは2人の変わりにレボを守る。 兄ちゃんはレボが大好きだからな。」 そう言い終わるとレボは 「わかった。 兄ちゃん大好き。 ありがとう。」 と、涙をこぼしながら言った。 「もう遅いから寝よう。」 兄はろうそくの火を消した。 そして、2人は眠りについた。 その日の夜、レボは夢を見た。
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