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「お姉ちゃん、ですか?」
「ごめんな志穂ちゃん、こいつのことは茉里さん、って呼んでやってくれ。バカでも可。そんでお前はちょっとこっち来い」
志穂ちゃんに張り付いているちびっ子を剥がして少し離れたところまで連れて行く。茉里はまるでリスが口の中を餌でいっぱいにしているような膨れ具合である。
「なーにーよー、せっかく妹が出来ると思ったのにー」
一人っ子の茉里は常日頃より年下の兄弟が欲しいと零しており、幼い頃に弟扱いされたり、女装までさせられ妹扱いされたのは間違いなく俺の黒歴史だ。そして厳密に言うと俺の方が少し誕生日が早いのは当時の俺の抵抗に拍車をかけた。また少し歳の離れた妹はこういうこともあってか今は茉里に嫌悪感剥き出しだ。
「お前なぁ、可愛い年下の女の子見つけたら誰かれ構わずああいう絡み方するのやめろ、そのうち通報されるぞ」
ちなみに茉里曰く、今現在は年下の男の子に対する興味はさしてないらしい。あったら大問題なのではあるが。
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